相続税の課税割合は8%です

みなさんこんにちは、税理士の古見です。東京の文京区という所で税理士事務所を開業しております。こちらのブログを平日限定ですが毎日更新しています。

平成29年中に亡くなられた方のうち課税対象となった方の割合は8%だったそうです。そこで今回はこの「課税対象となった」についてのお話です。

先ほどのお話は国税庁が公式に発表したものでして、こちらのページからご覧いただくことができます。そこでは課税対象となった被相続人(亡くなった方です)および課税割合の数字は発表されていますが、では課税対象となったとはどういうことなのかという説明書きはありません。通常の感覚ですと実際に相続人が相続税を納ることとなったケースの割合、ということになるでしょうか。

ちなみにこちらの同じ国税庁のホームページでは「財産を相続したときの税金」という項目の中で、「亡くなった人から各相続人等が相続や遺贈などにより取得した財産の価額の合計額が基礎控除額を超える場合、相続税の課税対象となります。」との記載がされております。そうすると相続人等が取得した財産の合計額が基礎控除額を超えたケースが「課税対象となった」に該当し、その割合が8%だったと読めます。

しかしながらこの文章だけですと解釈に迷ってしまうんです。どういうことかと申しますと、財産の合計が各種特例の適用後なのか適用後なのかというところで迷ってしまうんですね。財産の合計額を下げることができる特例は種々ありますがその中でもインパクト・該当者数からみて代表格のものが2つあります。配偶者の税額軽減、小規模宅地の減額、です。

ここでは詳細は省きますがともに財産の合計額に与えるインパクトは非常に大きいです。これらの特例は相続税の申告をしないと受けることができません。そしてこの特例を受けることにより特例適用後の財産の合計額が基礎控除額以下となり結果として相続税を納めなくて済んでいる方が実は相当数いらっしゃいます。ですからこのような方も含めて課税割合としているのかそうではないのかでは数字の解釈が異なってきてしまいます。

とはいえいずれにしても相続税の納税が必要な方は多く見積もっても8%ですから多くの方はそれほど恐れることは無いということにはなりますね。恐れることは無いということですから大部分の方はあわてて相続税対策(相続対策ではありませんのでお間違いなく)をする必要はないということになります。でも慌てなくていいかどうかは実際に相続財産がどれだけあるかを知らなければ判定できませんので、可能であれば親御さんなどから日ごろからそうした話題をしておいた方がいいと思います(実際はなかなか話しづらい話題ではありますが。。。)。

東京都文京区の税理士です

投稿者: you-furumi

東京都文京区で税理士をしております。お客様に本業に専念していただけるようサポートをすることを使命と考えております。

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