みなさんこんにちは、税理士の古見です。東京の文京区という所で税理士事務所を開業しております。こちらのブログを平日限定ですが毎日更新しています。
損益分岐点。
みなさんはこの言葉をお聞きになったことがあるでしょうか。
損か益かの分岐となる地点。直訳するとこんなところでしょうか。
これ実は経営分析の手法の一つでして、利益を上げることができる売り上げはどのくらいか、ということを求めるものなのです。
では具体的に。
原価率が50%の商売をしているとします。原価率とは仕入/売上のことです。
仕入のほかに売上の伸びにほぼ関係のない経費(光熱費、家賃、固定給など。固定費と言います。)が毎月100万円あります。
このモデルで利益を出すには売上をどのくらい確保しないといけないでしょうか。
売上をAとすると
固定費100万円 + A × 50%(=仕入)
が全ての経費ですから
A=200万円です。
試しに上の式のAを200万円とすると
固定費100万円 + 仕入100万円(=200万円×50%)=200万円
が全ての経費ですから売上=経費つまり利益が0の状態です。
ここから売上が200万円を超すと利益が出るんだなということがわかります。このモデルの損益分岐点は200万円です。
またまた試しに売上を300万円としましょう。そうすると
固定費100万円 + 仕入150万円 = 250万円
ですから50万円の利益が出ることがわかります。
仕入がある業種では粗利(売上➖仕入のことです)は売上が増せば増えます(原価率が100%超でない限りです)。
仕入がない業種では固定費を上回ればその上回った分だけ利益になります。
以上のことより一般に売上を増やせば利益が増えることが分かりますね。
と、ここまではいわば机上の空論です。これを実際の事業に当てはめるには原価率と固定費をきちんと算出しなければなりません。
これらの数字は基本的に実績値から計算する必要がありますがいくつかの工夫が必要です。
①たまたま起こった事象を排除する
②ある程度「えいやっ」が必要
①はそうしないと本来の数が見えてこないからです。
②はそうしないと先に進まないからです。
そうです。経営はとにかく数字と向き合うことがとても重要なんだと思います。ですからその向き合うまでに疲れてしまってはいけません。
とにかく数字を出して見てとにかく向き合って見てください。それでうーんここはもう少し違う計算方法の方がいいんじゃないかとかいったことがわかってくると思います。そうやって少しずつブラッシュアップしていけば良いのでは。
とにかく一度お試しを。
東京都文京区の税理士です