みなさんこんにちは、税理士の古見です。東京の文京区という所で税理士事務所を開業しております。こちらのブログを平日限定ですが毎日更新しています。
今回は資金が寝る、についてのお話です。
ん、資金(お金)が寝る?、、、どういうことでしょうか。経営者の方と日ごろ資金繰りのお話をさせていただく中でよくこのお金が寝ないために気を付けていると伺うことがあります。お金が寝るというのはお金が換金困難な資産に化けてしまっている状態を言います。資金が塩漬けになるとも言います。なぜ資金が寝ることは悪いことなんでしょうか。
会計の世界では換金性の高いものがいわゆるお金(キャッシュ)に当てはまるとされています。現金・預金がその代表例ですね。お金はその使い道が自由でかつ決済手段となりますので様々な経営判断を実行するには欠かせないものとなりますし、多ければ多いほど選択肢の幅は広がります。ですからなるべく多く手元に持っておきたいところなんですね。
例えば1千万円の車を購入する場合、会社に資金の余裕がある時は現金で一括購入することもあります。現金で購入すれば金利の負担がありませんのでローンで購入した場合に比べて支払額が少なく済む結果となります。では余裕がある時は一括購入が絶対に良いかというと必ずしもそうではないということなんですね。
車の購入後に何か投資をしたい案件があったとしてそれには多額の資金が必要となったとします。その時に先の1千万円があれば迅速に投資を実行できたのにそれが不足したため機会を逃してしまったとしたら会社にとっては非常に残念なことです。いわゆる機会損失というものですね。
ですから会社にたとえ余裕資金があったとしても資産はローンで購入するという考え方は十分にあり得ます。金利の分をケチったがため大きなチャンスを逃してしまうリスクがあるからです。時には金利をチャンスを得るためのコストだという考え方も必要となるということですね。