みなさんこんにちは、税理士の古見です。東京の文京区という所で税理士事務所を開業しております。こちらのブログを平日限定ですが毎日更新しています。
今回は減価償却とキャッシュフローの関係について見ていくことにします。減価償却とは高額な資産の取得価格を費用化する手段で、具体的には法定の耐用年数に応じた年数で按分して各年度に費用按分していくことでした。一方キャッシュフローとはその名の通り現預金の流れです。今手元に100万円があったとしてその源泉または形成過程を過去から見ていくことによりその会社の財務内容を見ていこうとするものです。平たく言ってしまうと「利益は出ているのに何でこんなにお金がないの?」を理論的に分析しようということですね。
1,100万円の木造アパートを11年ローンを組んで建築し、店子に貸して不動産所得を得ようと考えます。木造アパートの耐用年数は22年ですから1年あたりの減価償却費は
1,100 / 22 = 50万円 (定額法による)
です。一方ローンの返済額は1年あたり
1,100 / 11 = 100万円
です。仮に年間の家賃収入が100万円とします。そうしますと毎年の不動産所得は
100 - 50 = 50万円
ですが現金収支はローン完済の11年目まではトントンです。他に収入がない場合お金がないのに税金だけ取られるということに理論上はなりますね。
このことから借り入れをして設備投資を行う場合、なるべくなら返済期間は法定耐用年数以上にしないと完済までの資金繰りが非常に苦しくなることがわかります。
~今日のひとこと~
郵便料金が10月1日より一部改定(値上げ)されています。特にレターパックプラスとレターパックライトは10円値上げされていますがぼうっとしていると旧料金のものをそのままポストに入れかねませんのでご注意を。
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