みなさんこんにちは、税理士の古見です。東京の文京区という所で税理士事務所を開業しております。こちらのブログを平日限定ですが毎日更新しています。
今朝のNHKのニュース番組内で相続放棄に関する特集をしていました。近年特に地方都市において被相続人(亡くなった方)の不動産の管理をしたくない等の理由により相続の放棄をする方が増えているとのことでした。
被相続人が亡くなったことにより自宅が空き家となった場合には相続人等による管理が必要となります。しかしながら古い建物ですと管理に手間がかかり経済的にも肉体的にも難しいものがあります。ではその空き家を売却すればよいのではないか、といったところですが現実は甘くありません。番組の中で出てきた例によりますとある地方都市でのお話ですが7年間も売りに出しているが買い手は未だ現れないとのことです。空き家の状態が長期にわたると建物に倒壊の危険性が高くなり近隣住民に迷惑をかけることになります。そうなるといよいよ解体して更地にしなければなりませんがその解体費用も数百万円かかりますのでおいそれとできるものではありませんし、土地が売却できないとなれば回収の見込みもありませんので躊躇せざるを得ない状態になります。こうなるともう建物が倒壊しないことを祈るのみです。
地方都市の人口減少がいわれて久しいです。その結果不動産が資産ではなく所有すること自体がリスクになりかねないそんな時代がもはや来ています。生まれ育った土地に住まいを持ちたいという気持ちは多くの方があると思いますが自身が亡くなった後のことを考えるとそれを躊躇せざるを得ない状況にあります。そうなると益々人は大都市に集中するでしょう。この流れは止めようがないように思います。