みなさんこんにちは、税理士の古見です。東京の文京区という所で税理士事務所を開業しております。こちらのブログを平日限定ですが毎日更新しています。
人手不足解消・労働条件改善のためユニバーサルスタジオジャパン(USJ)が4月よりアルバイトの時給を30円アップしたとのことです。
これを聞いた率直な感想は「えっ、30円?」です。30円で従業員の方々は経営者のこの判断に感謝するでしょうか。これを見てじゃあUSJで働こうか、となるでしょうか。動機づけにはあまりにもインパクトが小さい、そう思いました。1日7時間の1か月20日で月約4千円のお給料アップですよ。
ZOZO(ZOZOTOWNの運営会社)がやはりアルバイトの時給を最大300円引き上げるというニュースを最近拝見しました。社長の富豪ぶりはみなさんもご承知かと思いますが、もう少し従業員に還元してもいいのかな。働いている方はそう思わないでしょうか。
大企業になると動く数字がとても大きくなります。USJだって大きな組織ですのでたとえアルバイトの時給を30円上げただけでも総額にするととても大きな金額になるはずです。だから30円上げるだけでもたいそうなことをしたんだ、と経営者の方々は思うんでしょうね。でも大事なことはそこじゃないような気がします。30円アップのもつ意味合いではないでしょうか。30円で人は動くのだろうか。ゼロではないにしてもあまりいないような気がします。
国の運営ともなるともっと数字が大きくなります。景気対策だ、とか称して国民全員に5千円をばらまくなどということをすると総額は6千億円ほどですからとても大きな金額です。ところがもらう側の立場になると5千円もらったところでねえ、となりますよね。規模が大きくなればなるほど金額が大きくなりますから恩恵を受ける側の視点というものが持ちにくくなるのかな。そんなんでしたらやらない方がましだよなどということはこの世の中にたくさんありますね。