青色申告制度について

みなさんこんにちは、税理士の古見です。

東京の文京区で税理士事務所を開業しております。

今日は青色申告についてです。

皆さんは青色申告という言葉をお聞きになったことはありますでしょうか。

青色申告というのは言葉の通り一定の条件を満たすと青色の申告書で所得税・法人税の申告をすることができるという制度です。

もちろんただ青色の申告書で提出できます、というだけではふーん、で終わりますよね。

青色の申告書で申告ができると様々な税制上の特典を受けることができます。税金面で優遇措置を受けることができますのでこの制度を利用しない手はないですよ、ということになります。

所得税・法人税でそれぞれ色々な優遇措置がありますが一番有名なものは所得税の青色申告特別控除かなと思います。みなさんの中でお聞きになったことがある方もいらっしゃるのではないかと思います。

この優遇措置は簡単に申しますと青色申告特別控除という名の経費を最大で65万円プラスで認めてあげようというものです。これは大きいです。税金に与えるインパクトがですね。例えば税率が住民税と合わせて30%の方ですと19万5千円税金が安くなります。これはすごいですね。使わない手はないです。

とまあいいことばかり述べてきましたがもちろん「一定の条件を満たすと」ですので、その条件を満たさなくてはいけません。

ざっくりと申し上げると

①日々の取引を簿記の原則に従って記帳する(誰でも知っている会計ソフトを使っていただければ簡単にできます)。

②記帳した数字に従って申告をする(今は市販の申告ソフトがたくさんありますね)。

③記帳した帳簿類・領収書等を保存する。

です。このようにそれほど難しいものではありません。どなたでもできる節税方法ですので是非チャレンジしてみてください。

東京都文京区の税理士です

 

遺族年金について

みなさんこんにちは、税理士の古見です。

東京の文京区で税理士事務所を開業しております。

また一日休んでしまいました。。。今日から再開です。

またもや年末調整のお話を一つ。

親御さんを扶養親族とされている方はその親御さんが年金受給者の場合、その年金の額を会社などに申告しているかと思いますが、通常の年金の他に遺族年金を受給されている場合その遺族年金も年金の額に含めて申告する必要があるかどうか判断に迷うところですね。

結論から申しますと含めなくて結構です。所得税法では通常は所得とすべきものであっても一定の理由から非課税としているものがいくつかありましてその中に遺族年金含まれているからです。所得税法上非課税とされておりますので親御さんの所得にも含めなくてもよいという理屈ですね。ちなみに非課税となるものにはあの有名なノーベル賞の賞金もちゃんと書かれていますよ。

年末が近づいて遺族年金のように年末調整に際し判断に迷うものが他にもいくつかありますのでこれから随時こちらに載せていこうと思っていますので参考にしていただけたら幸いです。

※参照条文 所得税法第9条

東京都文京区の税理士です

 

軽減税率への対応

みなさんこんにちは、税理士の古見です。

東京の文京区で税理士事務所を開業しております。

以前消費税のお話をしたときにお店はお客様から消費税を預かってそれをまとめて納付するという仕組みをとっている、と申し上げました。

この話だけですと「そうするとお店が国に納める消費税はお客様から預かった分だよね」となりますね。例えば10万円の売り上げがあったとすると国に納める消費税は8%である8千円となると思います。

ところが実際に納める消費税はそうではありません。お客様から預かった消費税からお店自身が例えば仕入の際にお客として他のお店に預かってもらった消費税を引いた金額だけを国に納めるのです。お店はお客様から消費税を預かる一方、他のお店にその一部を預かってもらうという形で国に納めているんだ、と考えるとわかりやすいかなと思います。

ところでこのタイミングでこのお話をしたのは今ニュースで消費税の増税のお話が毎日のように取り上げられているからです。ん、ここまで増税の話とは全く関係のない話だったな、と思われるかもしれませんが実はそうではありません。

消費税が10%に増税されると同時に軽減税率制度がスタートするからです(まだ確定ではありませんが)。

軽減税率のお話をするときはよく飲食店・スーパーなどを例にして解説がされています。ああ、飲食店・スーパーは対応するのに大変だなあ、と他人事のように思ってらっしゃる方がほとんどだと思いますが、いえいえすべての業種で対応が必要なんですよ!!

と声を大にして申し上げます。

先ほど消費税の仕組みは預かった消費税から預かってもらった消費税を国に納めるんですよ、と申し上げました。その預かってもらう消費税が8%か10%か、というところが決まらないと納めるべき消費税の計算が完了しません。そういう意味ですべての業種で軽減税率の影響が実はあるんですね。

ということで会社の特に経理部門の方は他人事ではなく当事者としてこれから来年の10月まで対応に取り組んでいただきたいと思います。

東京都文京区の税理士です

年末調整の社会保険料控除について

みなさんこんにちは、税理士の古見です。

東京の文京区で税理士事務所を開業しております。

すみません、3日ほどお休みしました。また今日からお付き合いください。

年末調整のお話を一つ。親御さんを扶養している方のケースです。

社会保険料控除の対象となるものはご本人の給料から天引きされるもの・ご自身が支払う国民年金保険料・国民健康保険料などの他に親御さんのものであってもご本人が負担されるものは対象となります。

ただし親御さんのものであっても一つだけ対象とできないものがあります。年金から天引きされる社会保険料です。

親御さんの社会保険料はご本人が負担した場合に控除対象となりますが、天引きされる場合は明らかにその親御さんご自身が負担したという動かぬ証拠があるわけですからそれは控除対象にならない、という理屈です。

給料から天引きされる社会保険料についても同じ理屈から控除対象になりません。親御さんが働いてらっしゃってその勤め先の給料から社会保険料が天引きされている場合、その社会保険料は控除の対象とはならないんですね。親御さんの社会保険料を控除対象とするには社会保険を脱退して国民年金・国民健康保険に加入すればいいということになりますが、ただしこれは税金のことだけ考えた場合であって社会保険も含めたトータルではどちらが良いかとなると人それぞれによると思いますので何とも言えないところです。

東京都文京区の税理士です

年末調整で会社の資金繰りが悪くなる?

みなさんこんにちは、税理士の古見です。

東京の文京区で税理士事務所を開業しております。

昨日のブログで年末調整で還付金を従業員の方に戻しても会社にとって損も得もないですよ、と書きました。

会計的には確かにそうなんですが、この話を突き詰めますと実は資金繰りつまりキャッシュフローが一時的に悪くなるので会社にとっては損ですよ、となるのです。

例として、、、

全社員の還付金の合計が150万円、月々の納めるべき所得税が50万円だったとします。

そうしますと通常は12月の納めるべき所得税と還付金を相殺して12月分の実際に納めるべき所得税を計算しますので、12月分はマイナス100万円となります。納めるべき所得税がマイナスの場合はその月の分は納める必要がありませんので、よって12月分は納めなくてもよいことになります。そしてその引ききれなかった100万円は次月以降の納めるべき所得税と順次相殺します。結果的に2月分になってやっとマイナスが解消されます。

このことはキャッシュフロー的には12月にいったん社員の方への還付金という形で150万円のキャッシュが流出したのを2か月たってようやく回収できた、ととらえるます。そうですね、タイトル通り年末調整の還付金によって一時的に資金繰りが悪化してしまっています。

このように会計的には最終的に帳尻が合うことでもその帳尻が合う過程で資金繰りが悪くなるなどということが結構ありますので注意が必要です。

 

東京都文京区の税理士です

年末に向けて

みなさんこんにちは、税理士の古見です。

東京の文京区で税理士事務所を開業しております。

今日から11月ですね。ハロウィーンも終わり年末の足音が聞こえてくる季節になりました。税理士業界は一般的に12月から繁忙期がスタートします。ので11月と聞くと「アー今年もそろそろ忙しい時期を迎えるなあ」と感慨にふけるわけです。11月のうちにいろいろやれることはやっておきましょうね(自分に言い聞かせています)。

年末が近づいてきましたので年末調整のお話を一つ。

年末調整で楽しみなのが還付金です。何だかよくわからないけど年末になると給料に還付金とかいう名目でプラスされて振り込まれてくるアレね、というご認識の方も多いかと思います。そうですソレです。

税理士の仕事の一つに全社員様の年末調整を行い社長に報告をする、というものがあります。あるときその報告時に

「あれ、この社員は12月に入社した人だよね。還付金額を見ると12月に天引きした所得税よりも多いんだけどこれおかしくない? 前の職場の分もうちが負担していることになって損していることになってるんじゃないのかな」

と、ご質問をいただいたことがあります。結論から申しますと損はしていません(もちろん得もしてません)。社員の方に振り込んだ還付金の額だけその月の分の税務署に納める所得税が少なくなるからです。これで帳尻が合っているのです。ちなみに年末調整の結果追加徴収になるケースもあります。この場合は逆に社員からその追加徴収した所得税の分だけその月の分の納めるべき所得税が多くなるわけですから得もしないわけですね。

少し頭の体操みたいですが、お分かりいただけたでしょうか。

東京都文京区の税理士です