みなさんこんにちは、税理士の古見です。
東京の文京区で税理士事務所を開業しております。
以前消費税のお話をしたときにお店はお客様から消費税を預かってそれをまとめて納付するという仕組みをとっている、と申し上げました。
この話だけですと「そうするとお店が国に納める消費税はお客様から預かった分だよね」となりますね。例えば10万円の売り上げがあったとすると国に納める消費税は8%である8千円となると思います。
ところが実際に納める消費税はそうではありません。お客様から預かった消費税からお店自身が例えば仕入の際にお客として他のお店に預かってもらった消費税を引いた金額だけを国に納めるのです。お店はお客様から消費税を預かる一方、他のお店にその一部を預かってもらうという形で国に納めているんだ、と考えるとわかりやすいかなと思います。
ところでこのタイミングでこのお話をしたのは今ニュースで消費税の増税のお話が毎日のように取り上げられているからです。ん、ここまで増税の話とは全く関係のない話だったな、と思われるかもしれませんが実はそうではありません。
消費税が10%に増税されると同時に軽減税率制度がスタートするからです(まだ確定ではありませんが)。
軽減税率のお話をするときはよく飲食店・スーパーなどを例にして解説がされています。ああ、飲食店・スーパーは対応するのに大変だなあ、と他人事のように思ってらっしゃる方がほとんどだと思いますが、いえいえすべての業種で対応が必要なんですよ!!
と声を大にして申し上げます。
先ほど消費税の仕組みは預かった消費税から預かってもらった消費税を国に納めるんですよ、と申し上げました。その預かってもらう消費税が8%か10%か、というところが決まらないと納めるべき消費税の計算が完了しません。そういう意味ですべての業種で軽減税率の影響が実はあるんですね。
ということで会社の特に経理部門の方は他人事ではなく当事者としてこれから来年の10月まで対応に取り組んでいただきたいと思います。