みなさんこんにちは、税理士の古見です。
東京の文京区で税理士事務所を開業しております。
昨日のブログで年末調整で還付金を従業員の方に戻しても会社にとって損も得もないですよ、と書きました。
会計的には確かにそうなんですが、この話を突き詰めますと実は資金繰りつまりキャッシュフローが一時的に悪くなるので会社にとっては損ですよ、となるのです。
例として、、、
全社員の還付金の合計が150万円、月々の納めるべき所得税が50万円だったとします。
そうしますと通常は12月の納めるべき所得税と還付金を相殺して12月分の実際に納めるべき所得税を計算しますので、12月分はマイナス100万円となります。納めるべき所得税がマイナスの場合はその月の分は納める必要がありませんので、よって12月分は納めなくてもよいことになります。そしてその引ききれなかった100万円は次月以降の納めるべき所得税と順次相殺します。結果的に2月分になってやっとマイナスが解消されます。
このことはキャッシュフロー的には12月にいったん社員の方への還付金という形で150万円のキャッシュが流出したのを2か月たってようやく回収できた、ととらえるます。そうですね、タイトル通り年末調整の還付金によって一時的に資金繰りが悪化してしまっています。
このように会計的には最終的に帳尻が合うことでもその帳尻が合う過程で資金繰りが悪くなるなどということが結構ありますので注意が必要です。